エジプトといえばピラミッドやルクソールの神殿が有名ですが、地中海に面した美しい港町「ポートサイド」をご存知でしょうか。スエズ運河の北の玄関口として栄え、ヨーロッパ風の街並みが残ることから「エジプトのパリ」とも称されるこの街は、カイロの喧騒とは異なる独特の哀愁と美しさを持っています。
2026年現在、エジプト観光の穴場として注目を集めるポートサイドの最新情報、アクセス方法、そして見どころを余すところなく紹介します。
この記事を読むことでわかること
- カイロからポートサイドへの最新アクセス方法と交通費(2026年版)
- 無料で楽しめるスエズ運河クルーズ体験(渡し船)の方法
- ポートサイドのおすすめ観光スポットと歴史的背景
- 現在のビザ要件や旅行にかかる費用の目安
エジプトのパリ?ポートサイドの歴史と特徴
ポートサイドは、古代からの歴史を持つエジプトの中では比較的新しい都市です。しかし、その独自の成り立ちと景観は、他のエジプトの都市にはない魅力を持っています。ここでは、ポートサイドという街の背景について解説します。
スエズ運河建設と共に生まれた街の成り立ち
ポートサイドは1859年、スエズ運河の掘削開始とともに建設されました。街の名前は、当時のエジプト総督サイード・パシャにちなんで名付けられました。地中海と紅海を結ぶスエズ運河の北端に位置し、世界中の船が行き交う国際貿易の要衝として急速に発展しました。ナイル川デルタの東端にあるこの街は、人工的に造られた港町であり、エジプトの近代史を象徴する場所の一つと言えます。
ヨーロッパの面影を残す独特な建築様式
運河建設当時、技術者や商人として多くのヨーロッパ人がこの地に居住していました。その影響で、街にはフランスやイタリア様式の建築物が多く残されています。特に「バルコニー」と呼ばれる木造の張り出し窓を持つ建物が並ぶ通りは、カイロやルクソールのアラブ的な雰囲気とは異なり、どこか懐かしいヨーロッパの港町を思わせます。老朽化が進んでいる建物もありますが、その退廃的な美しさがポートサイド特有のエキゾチックな雰囲気を醸し出しています。
地中海性気候で過ごしやすいベストシーズン
ポートサイドは地中海性気候に属しており、内陸のカイロや南部のアスワンに比べて過ごしやすいのが特徴です。夏場でも海からの風が吹き抜けるため、極端な酷暑にはなりにくい傾向があります。冬は温暖ですが、海風が強く肌寒く感じることもあるため、薄手のジャケットなどがあると安心です。観光のベストシーズンは春(3月〜5月)と秋(9月〜11月)で、散策に適した快適な気候となります。
スエズ運河を肌で感じる観光スポット
ポートサイド観光のハイライトは、なんといってもスエズ運河そのものです。巨大なタンカーやコンテナ船が街のすぐ横を通り抜けていく光景は、ここ以外ではなかなか見ることができません。
無料で大陸間移動!ポートフアードへの渡し船
ポートサイドの最大のアトラクションとも言えるのが、運河を挟んで対岸にある双子都市「ポートフアード」へ渡るフェリーです。このフェリーは市民の日常的な足として利用されており、歩行者は無料で乗船することができます。わずか数分間の船旅ですが、スエズ運河を横断し、運河を行き交う巨大船を間近で眺めることができる貴重な体験となります。ポートフアード側は地理的にアジア大陸(シナイ半島)に位置するため、このフェリーに乗るだけで「アフリカ大陸からアジア大陸へ渡る」というロマンを味わえます。
街のシンボルであるスエズ運河庁とデ・レセップス像台座
ポートサイドの海岸沿いには、緑色のドームが特徴的なスエズ運河庁の建物が建っています。かつて運河の管理拠点として機能していたこの建物は、現在も街のランドマークとして愛されています。内部は行政機関のため通常見学はできませんが、運河沿いのプロムナードから眺めるその姿は非常にフォトジェニックです。また、運河の入り口付近には、かつて運河建設を指揮したフェルディナン・ド・レセップスの巨大な銅像が立っていた台座が残されています。ここからは地中海とスエズ運河の合流地点を一望できます。
SNSで話題の絶景「塩の山」へのアクセス
近年、エジプトの若者や観光客の間で話題となっているのが、ポートフアード側にある「塩の山(Salt Mountain)」です。製塩所に積み上げられた真っ白な塩の山は、まるで雪山のように見え、エジプトにいながら雪景色のような幻想的な写真を撮ることができます。ポートサイドからフェリーでポートフアードに渡り、そこからタクシーを利用してアクセスするのが一般的です。入場料は非常に安価(数エジプトポンド程度)で、写真撮影を目的に多くの人が訪れています。
2026年最新版!カイロからのアクセスと旅の基本
個人旅行でポートサイドを訪れる場合、最も一般的な移動手段はバスです。ここでは、2026年時点での最新情報を踏まえたアクセス方法や旅の注意点について解説します。
バス移動がおすすめ!料金と所要時間の目安
カイロからポートサイドへは、タハリール広場近くやラムセス駅周辺のバスターミナルから頻繁に長距離バスが運行されています。「Go Bus」「Super Jet」「East Delta」などのバス会社が主要なオペレーターです。所要時間は道路状況によりますが、およそ2時間半から3時間程度です。2026年現在の運賃相場は、バスのグレードにもよりますが片道4ドルから9ドル程度(約200〜450エジプトポンド)となっています。確実に座席を確保したい場合は、各バス会社のウェブサイトやアプリでの事前予約が推奨されます。
エジプト入国ビザと現地通貨の最新事情
日本国籍の方が観光目的でエジプトに入国するにはビザが必要です。到着時に空港で取得できるアライバルビザ、または事前にオンライン申請するe-Visaの利用が可能です。2026年現在、シングルエントリービザの手数料は一般的に25米ドルです。支払いは米ドルの現金(アライバルビザの場合)やクレジットカード(e-Visaの場合)で行います。通貨はエジプトポンド(EGP)ですが、インフレの影響を受けやすいため、現地での買い物や食事の予算は米ドル換算で考えておくと良いでしょう。
安全に楽しむための治安と撮影マナー
ポートサイドはカイロに比べて観光客が少なく、比較的治安の良い穏やかな街ですが、スリや置き引きなどの軽犯罪には基本的な注意が必要です。また、最も重要な点として、スエズ運河はエジプトにとって極めて重要な国家インフラであり、軍事的な要衝でもあります。そのため、運河周辺の軍事施設、検問所、警備中の兵士などを無断で撮影することは厳禁です。トラブルを避けるため、撮影禁止の看板がある場所や、警備員がいる場所ではカメラを向けないように徹底してください。
まとめ
- ポートサイドは地中海とスエズ運河に面した美しい港町である
- 「エジプトのパリ」とも呼ばれ、ヨーロッパ風の建築が残る
- カイロからはバスで約3時間でアクセス可能である
- バス料金は片道4〜9ドル程度が目安である(2026年時点)
- 夏は涼しく冬は温暖な気候で過ごしやすい
- スエズ運河を通過する巨大船を間近で見ることができる
- 対岸のポートフアードへは無料の渡し船(フェリー)で移動できる
- フェリーに乗ることでアフリカ大陸からアジア大陸へ渡る体験ができる
- ポートフアードにある「塩の山」は雪山のような写真が撮れる人気スポットである
- スエズ運河庁の緑色のドーム建築は街のシンボルである
- スエズ運河庁の内部は通常非公開だが、外観は必見である
- 軍事博物館ではスエズ運河を巡る戦争の歴史を学べる
- 軍事博物館の入場料は外国人価格が適用されるが、比較的手頃である
- デ・レセップス像の台座は運河の入り口にある絶景スポットである
- 海沿いのプロムナードは散歩に最適である
- 名物のシーフード料理は新鮮で安価に楽しめる
- エジプト入国にはビザが必要で、費用は一般的に25米ドルである
- 通貨はエジプトポンドだが、インフレ傾向にあるため米ドル換算で予算を組むと良い
- 運河周辺の軍事施設や警備員への無断撮影は禁止されている
- 観光客が少なく、カイロよりも落ち着いた雰囲気で過ごせる
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 歴史と海風が交差するポートサイドは、有名な古代遺跡とは一味違ったエジプトの素顔を見せてくれる場所です。次のエジプト旅行では、ぜひ少し足を延ばして、この美しい港町でゆったりとした時間を過ごしてみてくださいね。あなたの旅が素晴らしいものになりますように。

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